
現役格ゲーマーのマスティ(@masty_cafe)です。
格ゲーが少し流行りだし、世の中にアケコンが溢れてきました。
なので、私が実際に触ってきたなかで、本当にオススメのものだけを超少数精鋭で紹介します。
おすすめランキング10選とか、それおすすめじゃないだろ!
ちなみに、格ゲーをこれから始めるという方に私がオススメするのは、圧倒的にパッドです。海外上位プロはほとんどパッドですし、反応速度や携帯性など、アケコンが勝る点はほとんどありません。格ゲーおじはアケコンしか使えないから仕方なくアケコンを握っているだけです。
それでもという方はぜひご参考にしてください。
Contents
アケコン(アーケードコントローラー)とは?
ゲームセンターの筐体、つまり、ゲーム台のコントローラー部を模して、家庭でも使えるようにしたコントローラーのことです。
元々格闘ゲームやシューティングゲームはゲーセンで良くプレイされており、操作もレバーを前提としたものが多いため、古くからのプレイヤーに愛用者が多く居ます。
アケコンの選び方と種類
アケコンは種類が豊富で何を選べばいいか分かりません。
高価なものですし、気軽に試すこともできないので、適切なアケコンを選べるように注意点を含めてご紹介していきます。
ボタン配置:ノアールとビュウリックスの違い
アケコンは大きく分けて2種類のボタン配置があり、2大派閥となっています。
それがこのビュウリックスとノアールです。
これらはゲーセンの筐体名で、ビュウリックス筐体のボタン配置だからビュウリックス配置などと呼ばれています。
アケコンとはアーケードコントローラー。つまり、ゲームセンターの台、すなわち筐体を模したものになっているので、このような名称がつけられている訳ですね。
ビュウリックス配置

現在ゲーセンにおいて主流の配置です。
特徴としては、
- ボタンの配置が一段目を除き、真横に伸びている
- ボタンとレバーの配置が近い
ということが挙げられます。
ゲームセンターにおいても、「GGST」や「BLAZBLUE」など多くのタイトルが入った筐体「ALL.Net P-ras MULTI」や、「スト6」などが入った筐体「VEWLIX」は、その名の通り、このビュウリックス配置となっています。
この記事内でも特別記述が無ければビュウリックスです。
ノアール配置

ノアールはレバーとボタンの間がもっと広い
『鉄拳7』『ガンダムEXVS』で採用される配置です。
昔のゲーセンで大半を占めていたブラスト配置に良く似ています。
特徴は、
- ボタン配置が山なりになっている
- レバーとボタンの間の幅が広い
この2つが大きな特徴になっています。
その他の配置(HORI配置・パンテラ配置・etc)
配置は筐体やアケコンによって様々で、レバーとボタンの距離・ボタンとボタンの間隔など様々な違いがあります。
ただ、基本的にはビュウリックスとノアールの変形でしかないので、どちらよりの配置であるか以外は気にしなくていいでしょう。
レバーとボタンが三和電子かオリジナルか
昔は三和電子製がデファクトスタンダードだったのですが、今は多種多様なレバー・ボタンが溢れています。
正直どれもいいものなので、もはや好みです。記事内ではデフォルトでついてくることの多い三和電子であるかを重視していますが、本当にいろんな種類があるので色々と検索して調べてみてください。
アケコンのカスタマイズは比較的簡単なので、色々なパーツを買って試すのもミニ四駆とかラジコンを弄ってるみたいで楽しくなりますよ。
>>Qanba Obsidianのレバーボールを交換した話【やり方解説付き】
大型か小型か
結論から言うと、 「Qanba Drone 2」「Qanda Titan」以外の小型アケコンはオススメしません。
理由は以下の通りです。
- 激しく動かすため、小さいと安定しない
- 膝に乗っけることが多く、小さいと安定しない
- 台に置いても肘を置くスペースは欲しい
- 小さいものは粗悪品が多い
私は小さいアケコンを買って上記全ての理由で大失敗しました。
有名なアケコンを売っている会社もほとんど大型ばかりなのには理由があります。
唯一私が知る範囲では、QanbaのDrone 2とTitanが基準を満たした有能な小型アケコンですね。
静音アケコンはどれぐらい静かなのか
通常のアケコンの3分の1ぐらいです。
これでも結構うるさいですが、アケコン自体のビビるほどの爆音よりかはだいぶマシです。私はもう静音ばかり使っています。
三和電子の標準ボタンとか、爆発したんかというぐらいの音で鼓膜が破れます。元々はうるさいゲーセン用だったので、家で一人で使用するのはまったく想定していなかったからです。そのぶん押し心地はめちゃくちゃ気持ちよくて大好きなんですけどね。
アケコンは中が空洞なので、中にホームセンターで購入した綿などを詰めるとさらに静音にできます。これは全アケコンに共通で使える対策です。詰めすぎると発火の恐れがあり危険なのでほどほどに。
遅延が少ないアケコンはどれか
今は昔と比べて現行品はどれも性能が良く、安物を買わなければ気にする必要はありません。
安いアケコンはダメなのか
安いというか、専門じゃないメーカーのアケコンは何が必要か理解していないため、形だけ真似た玩具のような性能ばかりです。
具体的には「軽すぎて安定しない」「レバーの入力範囲がおかしい」「遅延が多い」「レバー・ボタンの操作性が緩すぎたり固すぎたりする」などです。
有名どころとしては、「HORI」「PUNKWORK SHOP」「Qanba」「Mad Catz」「RAZER」「三和電子」あたりが安定です。
【PWS】『PWS FS』。現在の標準ともいうべきアケコン
PUNKWORK SHOPから満を持して登場し、大注目を浴びたアケコン。
ボタンサイズに応じて「PWS FS-24」と「PWS FS-30」の2種類があります。
私は指の移動距離は短い方がいいだろうということで24mm版を使っています。元々30mmを使っていましたがすぐ慣れました。
ほどよい大きさ、ほどよい軽さ、マグネット開閉式天板、増設ボタン。シンプルでマットな質感の見た目……。まさにこれで良いんだよこれでの集大成たるアケコンです。
個別レビューもしているのでぜひ見てみてください。私の現在のメインアケコンとなっています。
購入は、PUNKWORKSHOP JAPANか、本国のPUNKWORKSHOPを活用することになります。
本国で購入すると日本より安く買えますが、届くのに一ヶ月ぐらいかかることと、サポート対応に日本語は使えませんし、税関もかかります。なので色々と自己責任で対応可能な人向けです。
良い点
なんといっても、ボタン増設済みであることがまず挙げられます。ボタン増設済みは企業アケコンでは初でした。今もまだまだ珍しい部類です。
そして、2kg未満という、Qanba Titanまでとは行かないものの、比較的軽量級であること。
軽量かつ、ボタン増設済み、という条件を満たすアケコンは唯一無二です。
私はアケコンの重みで膝が痺れるようになった経験があるので、軽量であることは必須となります。
悪い点
メンテナンスがかなり微妙です。
一見するとマグネット開閉式でメンテナンスが簡単に思えますが、中のケーブルがかなりシビアになっていること、天板が太くボタンを外すのに力が必要なことなど、ペンチを使用することになるのでむしろ他のアケコンよりメンテナンス性では悪いかもしれません。
私のPWS FS-24のレビューで中身についての詳細であるのでそちらも参照してみてください。
また、シリコンラバーレバーはかなり癖があります。もし買うなら「スプリングレバー」が無難です。
また、最近プロで流行っているボタン「OneFRAME」を取り付けられません。そのうち対応予定と言われていることと、そもそもPWSはボタン自体が有名で優秀なので、あまり気にしなくていいかもしれません。
おすすめな人と詳細スペック
多くの方におすすめできるボタン増設済みアケコン。
若干の粗はあるものの、品質に特に問題はありません。
プロでも多くの人が採用しており、標準となりつつあるアケコンです。
製品名 | PWS FS-24 (PWS FS-30) |
---|---|
ボタン | PWSオリジナル |
スティック | PWSオリジナル |
対応機種 | PlayStation®5(Brook版のみ), Windows PC |
大きさ | (幅)約380mm × (奥行)約225mm × (高さ)約60mm |
重量 | 約2.0kg |
【Qanba】『Obsidian 2』。三和電子初期搭載で使いやすい

大型アケコンの中では軽めで薄く、標準で三和電子製のボタン・スティックが採用されています。
見た目もシンプルで、とても標準的なアケコンと言えますね。
プロゲーマーでは、ときどさんやまちゃぼーさんが愛用されています。
『Qanba Obsidian2』は楽天とATTASA正規ショップで販売されています。
最強と名高いKOFプレイヤーのシャオハイさんもこれの金色仕様版を使用していますね。
良い点
操作感・大きさ・重さ・見た目共に高水準で、ゲーセンと遜色ない操作ができます。
レバー・ボタン両方が三和電子製なのは最大の魅力ですね。
これは現行アケコンでは珍しく、購入したらそのままゲーセンと同じ感覚で使えるのは最大の利点でしょう。
レバーが少し柔らかいと感じますが、これはゲーセンレバーの固さに近く、むしろ利点と言えます。
カスタマイズに関しても天板もサポートされているので自由自在です。
天板に関しては、公式サポートページにPSD形式のカスタマイズ用テンプレートがあるので、こちらを利用してください。
悪い点
レバーのボール部分がメタルで冷たいです。つめたい。
また、値段が少々高いです。旧Obsidianは安かったんですが、物価高でだいぶ高くなっちゃいました。
安いアケコンならHORIを買いましょう。
おすすめな人と詳細スペック
対応機種 | PlayStation®5 / PlayStation®4 / PlayStation®3 / PC |
---|---|
ボタン | 三和電子 |
スティック | 三和電子(ボール部分がメタル) |
タッチパッド | PS4・PS5対応 |
接続 | USB |
大きさ / 重さ | 486(幅)x 260(奥行)x 116(高さ)/ 3,350 g |
補足 | ケーブルの長さ:2.7 m / ケーブル収納口あり |
スペック自体は高水準で、最初から三和製なのが特徴です。
「とりあえず無難な奴を教えて」「カスタマイズとかめんどくさい」という方にまずオススメするのが『Obsidian 2』ですね。
公式であるATTASAは楽天市場とATTASA SHOPで販売しています。
旧Obsidianは私がメインで使用しているアケコンでもあります。
別途詳しいレビューをしているので是非ご覧ください。
>>QanbaのObsidianを購入しました! アケコン使い勝手レビュー!
【Qanba】『Titan』。軽量級最高峰のアケコン

私のQanba Titan
Obsidian 2 と同じくQanba製の小型アケコン「Titan」です。
Qanbaの小型アケコンには同じくDrone 2という名機がありますが、私は Drone 2 より断然こちらを推奨します。
良い点
小型で軽いにも関わらず、本体下部にあるグリップが効いており操作中にズレるといったことがありません。
中の鉄板を外すことでDrone 2にも匹敵する重量1.65kgになります。
レバー・ボタンも三和製なので買ってそのまま使えます。
悪い点
軽量級ゆえ少々安っぽさは拭えません。
しかし表面はさらさらしており、手汗がつきにくく清潔にしやすいので私はアクリルパネルのものより好きです。
普通のアケコンより一回り小さいので、膝乗せは問題ありませんが、あぐらをかくならさすがに乗りません。
おすすめな人と詳細スペック
製品名 | Qanba Titan Arcade Joystick |
---|---|
ボタン | 三和電子 |
スティック | 三和電子 |
対応機種 | PlayStation®5/4/3, Windows PC |
大きさ | 384mm x 242mm x 115mm |
重量 | 2,25kg |
アケコンを試してみたい方や、遠征などの持ち運び用のアケコンとして自信を持ってオススメできます。
2台目にもちょうどいいアケコンですね。
【HORI】『ファイティングスティックα』。安定の国産。最良のアケコン
安定のHORIにして我らがHORI。
アケコンと言えばHORIで、特にRAP(リアルアーケードプロ)シリーズは有名で、私もRAP2.SAを所持しています。一度も壊れたことがなく凄まじい完成度です。
HORI製の良いところは何といっても国産なので安いこと(他と比べたら安い方ですが、最近ちょっと高くなりました)。そしてアケコンのノウハウがずば抜けている老舗なので安定感が凄まじいことです。
初めてのアケコンで知識がなくて悩んでいる人にはこの「ファイティングスティックα」をオススメします。末永い相棒となってくれることでしょう。
良い点
まずは大きさ。横長のPro.Vに比べると奥行きがあり、肘を置くのに安定しています。
重さも個人的にはちょうど良いですね。Obsidianとそう違いがなく、膝に乗せたとき安定した重量になります。
ボタンとレバーはオリジナルのHAYABUSA製。
レバーは三和電子と比べてもあまり違和感はありません。
注目すべきはボタンで、Pro.Vと同じボタンにも関わらず高さが低く改良されたことで、三和電子製と比べてもあまり違和感がありません。
三和電子より乾いた音であまりうるさくなく、連打も効きやすくいいボタンです。
総じてバランスがよく使いやすいうえに安いと最良のアケコンだと思います。
悪い点
強いてあげるならノアール配置なこと。
ただ正直、ノアールでもビュウリックスでも多少触ればすぐ慣れます。
詳細スペックとおすすめな人
製品名 | ファイティングスティックα for PlayStation®5, PlayStation®4, PC |
---|---|
スティック | “HAYABUSA” |
ボタン | “HAYABUSA” |
対応機種 | PlayStation®5 / 4 / 3・PC |
接続方法 | USB接続 |
大きさ | 幅410mm×奥行300mm×高さ120mm |
重量 |
約2.7kg |
性能も良く、ネジ要らずで開閉してボタンやレバーを交換できるメンテナンス性はパンテラを彷彿とさせます。
ノアール配置で探していたり、カスタマイズ性のいい製品を探しているならドンピシャです。
ただし、天板イラストを交換するには他のアケコン同様レバーと全ボタンを交換する必要があります。
静音版もあります。使い勝手自体は変わらず、ぱちぱち押すのに慣れている人には違和感があると思いますが、昨今は静音ブームなのでこちらもオススメです。やはりアケコンはうるさいので。
HitBOX(ヒットボックス)【レバーレス】
ウメハラさんのスポンサーにもなったレバーレスコントローラーの代名詞。
理論上最強として流行りましたね。最近はプロ勢でも波が来ています。
レバーの操作よりボタンを押す方が速いのは当然のことで、慣れればあらゆる操作がレバーより正確かつ速くなります。
大きいので膝起きが安定する点とカスタマイズがしやすいです。スト6用にボタンを増やしてる人もいます。
見た目のわりに小さくて持ち運びはしやすいです。最近の薄いレバーレスに比べると太いのですが、その分膝置きが安定するのでどちらを取るかですね。
PUNK WORKSHOP【レバーレス】
新進気鋭、最近流行のレバーレスです。
私が次にレバーレスを買うとしたらここにします。薄くて軽くて実用に耐えうる最低限の大きさ。独自のボタンで性能も良。
ただし、この手のレバーレスはSONYライセンスがある訳でなく、独自基盤です。それでもPS5やPCでは使用できますが、ある程度は自己責任で自分で解決できるという人向けなのが事実です。
Switch用にはコンバーターを使うのがおすすめ
Switch用のアケコンは現時点ではほぼ存在しません。
なので、PSやPC用のアケコンを購入し、コンバーターで接続するのがおすすめです。
たとえば有名なものだと少々お値段は張りますが「Brook Wingman XE2」があります。無線コントローラーにも対応しており、アケコン以外でも使用可能なので汎用性は高いです。
※Switch2でも対応できるかは分かりません
そのほかのアケコンについて
冒頭で「おすすめ10選は多すぎる」などと言っておいてあれなんですが、今は多くの企業がアケコンに参入してきており、選び放題となっています。
なので、一応厳選したうえで、おすすめできそうなものをここで軽く紹介しておきます。
GRAPHT「iO」
多くのゲーム製品を販売しているGRAPHTのセミオーダーアケコン。ボタンはもちろん増設済み。今の時代に沿ったアケコンです。重量2.6kgとPWS FSに比べてやや重いですが、アケコンは重い方がいい派閥も多く居ます。また大きさはPWS FSよりやや小さい。
まとめ
今回は私が実際に触り、検討したものだけをご紹介させて戴きました。
アケコンはプレイヤーの手となる大切なもので決して安くはないので、本音を書いたつもりです。
もちろん、世の中には私が触ったもの以外にも様々なアケコンがあります。
ぜひ色々なアケコンを見て自分にあったものを購入してください。
良きアケコンライフを!
格ゲーをやる方に向けてこんな記事も書いてるのでぜひ見てね!
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