『ギルティギアストライヴ』レビュー。不安を吹き飛ばす爽快格ゲー!【評価】

GGST正式版のタイトル画面

GGSTの正式が稼働して約3週間が経過したのでそろそろ今作のレビュー、ひいては私の本作に対する評価をここに書こうと思います。

>>クローズドβのレビューはこちら
>>オープンβのレビューはこちら

中毒性がありめっちゃ面白い

GGSTのウォールブレイク
ウォールブレイクは格ゲー史上かつてない爽快感

結論から言うとめちゃくちゃ面白いです。

正直いうとオープンβの時点ではその迷走っぷりに心配になり、予約もしなかったぐらいには絶望してました。

が、インタビューのわざと故意的に極端な調整にしたという言葉を信じて購入し、その結果かなり楽しませてもらってます。

防御面では難しいテクニックが現時点ではあまり存在せず、攻撃面では極めようとすると超絶技巧のテクニックが存在することが分かっていく……。そんな感じの調整で、なかなか当初アークシステムワークス側がかがけていたコンセプトに近いものになっているのではないかなって感じですね。

対戦もかなりスピーディでストレスなく終わりますし、オープンβでの懸念は吹き飛んで夢中でプレイできていますね。

防御面は簡単で救済処置を多く

GGSTの防御

従来ギルティギアは初心者は永遠に(誤用ではない)ハメられるゲームでした。

少なくとも前作Xrdにおいては壁際に追いやられると「〇〇Hitまではフォルトレスディフェンスを貼り△△Hit目で直ガして次の攻撃をジャンプガードorバクステしないと抜けられない」みたいな連携が平気で存在していました。もちろん抜けるのに失敗するとループします。

今作においては直ガの性能が落ちたこと、またそもそも狙えないことでそういった連携も減っています。また、連携を抜けられなくても今作からのシステム「ウォールブレイク」によって状況が一旦リセットされます。

また「バースト」によるリセットやガード中の「黄色ロマンキャンセル」などリセット手段は豊富なので、絶対に抜け出せない連携というのは早々お目にかかれないようになっています。

起き攻めも同様で、今作はそもそも全体的に強烈な起き攻めがしにくいようになっています。いわゆる起き攻めによるループがほぼありませんし、現時点では一部の起き攻めキャラ(ミリア等)以外は攻撃を重ねて攻め継続ぐらいしかないというのが現状です。

今作はループを少なくしたという調整が効いている感じですね。

攻撃は簡単で奥深く

GGSTの赤ロマキャン

これはなかなか面白い調整です。クローズドβでワクワクしたあの感じが戻ってきました。

すでに多く広まってる通り、かなり簡単なコンボでもめちゃくちゃ減ります。4割ぐらいは簡単にぶっとびます。

壁を割ったりゲージを使えばさらにドン。6割飛びます。

じゃあ2回のコンボで終わっちゃうじゃんと思われますが、クリティカルなコンボが入る状況は密着か一部カウンターぐらいなので、だいたいのコンボは3~4割減るぐらいです。それでもめっちゃ減るのですが。

そしてこのコンボはまぁまぁ適当でも減りますし、逆に変に難しいルートにしてもダメージがまったく伸びないようになっています。

これによってアドリブによるコンボが実現していると言えますね。

今度は簡単すぎて面白くないじゃんっていうギルティおじさん達も大勢いるかと思われますが、ご安心ください。

状況別ヒット確認スライドロマキャン・スライドロマキャンキャンセル(RCC)・ロマキャン補正外しなど、超絶技巧のコンボ伸ばしテクニックが数多く用意されています。

それらを使えば、かなり難しいですが8割コンボや通常ありえないような状況から高火力コンボを叩き込むことも可能です。

えっ結局ギルおじゲーなの? いやちょっと待ってください。

そもそも高難易度コンボだろうが超簡単コンボだろうが、どのみち数発でKOに変わりありません。

じゃあ開発メリットがないじゃんと言えばそんな訳はなく、火力は出せれば出せるほど立ち回りで削ってからリーサルに行きやすくなるので有利になりますし、いろんな状況から高火力コンボに行ければそれだけで有利です。

そして難しいテクニックはガチで難しいので、コンボをミスればダメージは取れずチャンスを不意にするリスクがあります。

そんなわけで初心者からやりこみ勢まで差がつきにくく、ちゃんと頑張るメリットもある良い調整になっていると思います。

スライドロマキャンはもうちょっと簡単にしてほしいかな( ˘ᾥ˘ )

不満点はキャラの楽しさ格差

GGSTのキャラ選択画面

個人的な主観ですが、キャラによって楽しさがまったく変わります。

強さではなく楽しさです。

楽しいキャラは技も多くできることも多くてプレイしていて非常に爽快感があり面白いと思えるのですが、逆にそうでないキャラはとても窮屈に感じられてまったく楽しくありません。

楽しいと思えるキャラは全体の半数以上と多い方だと思うので今後の調整を頑張ってほしいですね。

ロビー・ランクマの仕様は最終的にかなり良い感じに落ち着いている

GGST正式版ロビー

不満続出だったロビー・ランクマの仕様ですが、蓋を開けてみるとかなり良い感じになったのではないでしょうか。

勝負台があるので対戦相手を求めてうろうろするのはゲームセンターのようで面白いです。βテストのようにラグラグということもありません。

目に見えてポイントが減ったりしないので、今までのランクマッチより気軽にプレイできるのもいいところですね。

また、同じ人とは3連戦できるのですがこれもまた良い仕様です。

3連戦はロードを挟まないので快適ですし、なんといっても3連戦の最後に負けると「もう一回やろう!」ってなりますし、最後に勝つと「もっとやりたい!」ってなるのです。これが本当に絶妙な調整で素晴らしいです。1試合が短くテンポがいいことと相まってシナジーが生まれていますね。

いわゆるギルおじさん達は天上階(スマブラでいうVIP)から出られなくなりますし、対戦環境はなかなか上々と言えます。

しいて不満点をあげるなら、全体ランキングの表示をもっと目立つようにしてくれるか確認しやすくしてくれると個人的にモチベーションが上がりますね。

ちょっと気になったこと

GGSTのスラッシュ
SLASH!!

配信含めて一度もタイムアップを見たことがありません。

バトル展開はとてもスピーディで、3連戦ロード無しとスムーズなので文句はないのですが、この仕様のままゲームセンターで稼働させるのはまずくないですか?

いくら楽しくてもその楽しい時間が短すぎてはお金を落とす気になれません。

今作の調整は完全に家庭用向けだと思います。

まだアーケードの仕様は出ていませんが、このままではゲームセンターでは前作Xrdをプレイすることになるので、せめて2先できるとかの仕様であってほしいですね。

総評

GGSTのチップ勝利

始めて格ゲーに触る人も、ギルティギアの続編をやってみたい人も、多くの人におすすめできる作品です。

今までのギルティギアと良くも悪くも異なる作品ですが、意外と触ってみると結構ギルティギアだなぁというところも多く、また同時にこれはギルティギアにそっくりだけど違うなぁという不思議な作品になっています。

初めはストVの真似をして中途半端な作品になってしまったのではないかと思っていましたが、それは懸念だったと感じています。

-ゲーム-レビュー