『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』というスマホゲームにハマりつつあり、心に来るものがあったのでぜひレビューとしてここに残したい。
- ブルーアーカイブ公式 -
『ブルーアーカイブ』はYostarが開発するスマートフォン向けゲーム、いわゆるソシャゲだ。Yostarと言えば「アークナイツ」や「アズールレーン」など質の高いゲームで有名であり、知っている人も多いだろう。私はあまりソシャゲには手を出さない方であるが、去年の夏にティザーPVを見たとき一目惚れし、さらにYostarの新作とくればこれは期待せざるをえないと待ち望んでいたのだ。
そのティザーPVとはこれである。ぜひとも私と同じ感動を味わってほしい。
これとは別にアニメ版PVもあるが個人的にはこちらの方がワクワクする。
新しい何かが始まる。そんな気持ちにさせられる。とても良いPVだ。
ブルーアーカイブ
Yostar, Inc.無料posted withアプリーチ
世紀末な世界をコメディテイストで描く学園モノ
本作は世界観がかなりぶっ飛んでいる。ストーリーは分かるが世界観がいろんな意味でよく分からない。
主人公はひょんなことから銃で戦う女の子の居る学校の教師となる。女の子達は常に銃で武装し、普通の人間と違うのか撃たれても大したダメージを負うことはない。そしてなぜか警察機構のような組織は存在しているがほぼ機能しておらず、平気で他所の学校にカチコミに行ったり指名手配となった生徒が存在する。
億単位の借金を数人の生徒だけで返そうするし、気軽に銃を乱射するし、馴染みのラーメン屋を吹っ飛ばすし、主人公側の生徒が銀行強盗を提案しようとする。
完全にやりたい放題な世紀末すぎる世界観であるが、ストーリーは全体的にコメディチックに進み、女の子達が全員かわいく楽しくやっているので良しとしよう。そんな世界観だ。
スマホに最適化された秀逸なスピーディで戦略性溢れる戦闘システム
さて、本作で一番気に入ったのは秀逸な戦闘システムである。
一見すると良くあるソシャゲの戦闘画面に見える。
ここで注目してほしいのは右下の3枚のキャラカードとコストゲージだ。
本作のパーティは「ストライカー4人」と「スペシャル2人」で構成される。
ストライカーの4人は実際に戦闘にでる役割で、上記の画面では上に映る4人となる。逆にスペシャルは実際に戦闘には出ず、スキルのみを担当する。
そして本作では戦闘開始時に6人のスキルがシャッフルされ、3枚が初期セットとして出現する。コストゲージが溜まれば順次使用可能となり、スキルを使用すれば残り4枚のスキルのうちどれかと入れ替わるという仕組みだ。
ちょうどカードゲームのデッキを想像すれば分かりやすいだろう。コストが重いスキルは強いがすぐには使えないし、デッキの回りが遅くなるため使える回数も減る。そもそも必要なスキルが欲しいときに引けなくなる可能性も高い。
スキルは多彩を極める。おおまかに攻撃・防御・回復・移動・バフ・デハフに加え、コスト・範囲・追加効果など様々な組み合わせで構成され、どうやればスキルデッキが上手く回るかと頭を悩ませることができる。
また、スキルだけでなく、キャラ自体のステータスや行動AI(移動位置や障害物の利用有無など)、ステージ毎における敵AIの組み合わせなども考慮していく必要がある。
たとえば、リセマラでよく名前が上がるヒナだが、ステージ適正がキツくスキルコストも高いので、同じく配布で手に入る同範囲攻撃スキル持ちのノノミが低コストかつステージ適正が広く活躍する場面が多かったりする。
Twitterなどでは常に最強議論が行われているが正解は出ないであろう。私も多くのキャラを育てPTの組み合わせを試行錯誤して楽しんでいる。
スピーディかつ簡単操作でスマホに最適化されつつも、戦略性を損なわずパーティ構成も戦闘操作も頭を悩ませる戦闘システムはさすがYostarと言わざるをえない秀逸さだ。
絶妙な難易度と思いきりのよい戦闘スキップシステム
本作で2番目に気に入ってるのが戦闘の難易度とスキップシステムだ。
ソシャゲお決まりのステージクリアの条件を3つ満たせば☆3つで追加報酬ゲットというやつなのだが、これがとても洗練されている。
なんと☆3を獲得したステージはチケット等の消費アイテム無しでスタミナが尽きるまで回数を指定してスキップ可能なのだ。
これはとんでもない革命だ。時間がないときは文字通り一瞬でスタミナを消費できるし、周回に時間をかけることが一切ない。放置ですらない。素晴らしい。
さてしかし、このゲーム、☆3を取るのがなかなか難しい。
先ほど述べたように秀逸な戦闘システムで戦略性に富むので、よく考えパーティを組み、手動操作でキッチリ操作しなければとてもじゃないが☆3は取れないようになっている。
とはいえ、通常任務程度ではそこまでパーティを考える必要はなく、操作もオート任せでよい。☆3を取れなくてもクリアにはなるし、報酬も貰え、先の任務へと進むことができる。
あくまでスキップ周回をしたいところは手動でキッチリ考えてクリアする必要があるという調整になっているのだ。
この絶妙な難易度とスキップ機能が戦闘システムを支えることで、ソシャゲでよくみられる退屈な戦闘とは一線を画す調整となっているのである。
ストーリーは通常任務とは別なので、息抜きにストーリーを読むという遊びもできるのも高ポイントだ。
それはそれとしてキャラがかわいい
ここまで戦闘システムの良さを熱く語ったが、もちろんキャラも飛び切りかわいい。さすヨー(さすがYostarの意)。
本作のナビゲーター役となるアロナ。すでにプレイヤーである人はこのシーンで不意打ち気味にやられた人は多いのではないだろうか。気になる人はぜひとも本編をやってみてほしい。
アロナのボイスは音声読み上げソフトが使われており、かなり訛っている。
今後のアップデートで少しずつ良くなっていくらしい。世界観的にもあっており、面白い試みだ。
本作『ブルーアーカイブ』では好感度システムがあり、様々な行動で少しずつ上げることができる。好感度が上がると固有のアニメーションムービーを見ることができ、しかもそのキャラごとの専用アニメーションを上記画面のようにホーム画面の待ち受けとして使用することができる。
これはキャラに愛着が湧くし、好感度を上げようという気にもなるだろう。本作はいろんなキャラを使えるゲームであるし、なおさらだ。
ちなみに家具を揃えてカフェの内装を自由にできるが、なぜか私のカフェはゲーセンがある部室みたいな様相となっている。これはこれで良い感じだがおしゃれな家具が欲しい。
Yostar万歳! Yostar万歳!
最初に戦闘画面が初お披露目になったときは少し心配であったが杞憂に終わった。さすが期待を裏切らないYostarだ。不具合などにもTwitterで真摯に対応しているし、非常に好感がもてる。
miHoYoもそうであるが、オタク好みのテイストをしっかり狙い撃ちながら、ただの量産型ゲームではない質の高いゲームを出してくる中国企業のゲームはこれからも注目していきたいところだ。