『サバイビング・ジ・アフターマス-滅亡惑星-』レビュー。人類は諦めが悪いので【評価・感想】

2022年9月9日

サバイビング・ジ・アフターマス-滅亡惑星-のタイトル画面

セガ様に提供していただき、裏でコツコツ遊んでいた『サバイビング・ジ・アフターマス-滅亡惑星-(原題:Surviving the Aftermath)』。意外に難易度が高く中毒性がありずっとやっていたのですが、わりとキリが良いところまできたので記事にすることにしました。

開発元はIceflake Studios、PS4・Switch・Steamでプレイ可能です。

ポストアポカリプス・サバイバル・シミュレーション

本作は隕石によって近代文明が崩壊した世界で生き残り、文明を再び蘇らせていくことを目的としたリアルタイム・シミュレーションゲーム。

未開拓の土地にキャンプ地を作り、就寝用のテントを設置、資材を集め、食料を調達し、生き残るための土壌を整えていく。

一見するとややこしいゲームに見えるが、初めはチュートリアルがあるしできることは段階的に増えていくタイプなので、何をすればいいか分からないということは早々無いだろう。

念のため、記事の最後に私が序盤でつまずきかけた部分をまとめたプチ攻略を置いておく。

テックツリーは5種類の系統がある

最終的に風力発電などのインフラに始まり、ゲームセンターなどの娯楽設備なども建てることができるようになる。失われた文明を再び取り戻すのだ。

建築物は段階的に増えていくといっても解放はスキルツリー式になっており、解放のために別途やることもあるので、どこから手をつけていこうかという楽しみ方もできる。

また、このゲームの面白いところであるのだが、このゲームは終末ものだけあって常に何かしらの災害や病気に襲われることとなる。ゆえに資源も食料も医療も何もかもがまったく足りないという状況によく陥る。そこで医療関係を充実させるか、食料を豊富に取れるようにするか、資源を効率よく集められるにするか、はたまた文明を取り戻していくかと常に悩ましい選択を迫られることとなる。

また、本作にはフォトモードも搭載されている。

これがあるだけで、自分の理想のコロニーを目指して頑張ろうというモチベーションになる。

世界はコロニーだけじゃない。世界を渡り歩け

舞台はコロニーだけでなく、ワールドマップの開拓にも広がる。

ワールドマップでは時間経過でスカウトできる「スペシャリスト」と言われる専門家達をユニットとしてマップを探索させることになる。ワールドマップでは地域ごとに資源や敵対勢力の拠点が存在し、そこにスペシャリストを移動させ資源を調達させたり戦闘を行っていく。

ワールドマップの行動はターン制。

開拓した地域ではスペシャリストを消費することで拠点も作成でき、さらなる資源の獲得が見込める。またサブクエストやメインクエストもワールドマップで発生するためやれることは多い。

ワールドマップで行動するためのターンは、コロニーでの時間経過で溜まっていく。ゆえにゲームの流れは、コロニーの開発 → ワールドマップ開拓 → コロニーの開発と交互に行うこととなり、慣れると次はどこを攻略していこうかという楽しみになっていく。

ワールドマップでは他拠点と取引も可能。

全体的にシヴィライゼーションを思い出す作りだが、あれほど複雑ではなく、むしろやることは非常にシンプルになっている。

高い難易度と簡略化された操作のバランス

ゲームの始まりと同時に、小説あるいはゲームブックをプレイするかのように感覚で難易度を調整していく。

このようなフレーバーはワクワクに胸が躍る。

コロニー名や信条も自由に入力可能。人類の新たな歴史がここに始まるのだ

本作は難易度がかなり高い。

というのも、終末モノの名に恥じないほど次々に災害が発生するため驚くほどやることが多く、序盤は「もしかして詰んだ?」という事態が多く発生するからである。

災害は隕石・大寒波・はては放射線の嵐フォールアウトまで発生する

しかし、意外に乗り切れるので早々詰むことはない。それでも難易度は細かく調整できるので、すべて最低難易度にしてもそこそこ手ごたえがある挑戦を楽しめるだろう。

逆に最高難易度にしても、常に絶望的になるが意外に生存できるという絶妙な難易度で楽しませてくれる。

危機を乗り越えていくだけなら問題はないが、理想のコロニーを作成しようとすると1度目のプレイではまず不可能といってもいい。

ぐぐぐっと伸ばすだけで指定できる

忙しいゲーム性に対し、操作は非常に直感的。たとえば資材を確保する場合、建物を設置し、効果範囲を指定してあげるだけだ。

手動指定が多いゆえに、拠点の規模が大きくなってくると手が回らなくなってくるが、それもこのゲームがただのシティシミュレーションではなく、終末世界のシミュレーションであるがゆえだろう。

序盤プチ攻略

最初の資源確保

チュートリアルでも一応説明されますが、木材の確保が急務となります。うっかり忘れてると詰みかけるので、まずは「備蓄所」で木材を集めたら「資材置き場」を作成して木材を確保できるようにしましょう。

食糧は途中から畑を作成できるので、一先ずトウモロコシを作れば余裕ができるようになります。水は井戸を作りましょう。ちなみにトウモロコシは作りまくっておけば他コロニーに売ることで序盤の金策にもなります。

住居は大寒波時に暖房が必要となるので、スペース確保を忘れずに。

サンドワーム

コロニーでは敵があらわれ襲ってきます。中でもサンドワームは強敵なので、攻撃力が高いスペシャリストを最低1名、できれば2名か3名は当たらせて対処してください。

中盤から住人に銃を持たせられるので、コロニー開拓時はケチらず戦闘も常に考慮にいれておきましょう。

ワールドマップ

ワールドマップではまず黒く塗られたマップにスペシャリストを派遣して解放していきます。テックツリー解放が急務となるのでまずSPを確保します。そのためSP効率が高い科学者などが重要になってきます。

さらにワールドマップでは、途中から1地域に1つだけスペシャリストを消費して資源を得られる拠点を作成できるようになります。スペシャリストは半無限に得られるので一番使わないスペシャリストから順に消費していくといいですね。まずはSP拠点が2~4つは欲しいです。次にオススメは生存者拠点です。とにかく人手が足りないので3個の黄色い丸がある生存者拠点があれば建てるようにします。次はレアメタル、これも貴重なので見つけたら建てといた方がいいです。

ちなみにワールドマップの戦闘では複数のスペシャリストを投入できるので、戦士は1人いれば十分です。

効率の良い生産方法

コロニーで生産を行う建物では、当然生産に資材が必要となります。そしてその資材は、生産を行う建物で働いている人が運搬することになります。ゆえに生産系の建物は、資材のある倉庫から近いことが好ましくなります。

そのため「総合保管所」の近くに各生産系の建物を建てることが好ましく、総合保管所では備蓄する資源を選択できるほか、優先して備蓄してほしい資源を選択できます。これを利用し、生産系建物の集団ごとに総合保管所を立て、それぞれ別々の資源を備蓄するなどできます。

もちろん、1つの総合保管所にいろんな生産系建物を固めることもできますし、序盤はそうなると思うので、将来的なコロニーの形を思い浮かべながら工夫を楽しんでみてください。

畜産

畜産はワールドマップ上の他コロニーから購入します。

最終的にすべて飼育するのであまり悩む必要はありませんが、最初のオススメは羊です。

値段は高いですが最終的な利益は莫大なのでぜひ投資しましょう。

総評

時間的にはかなり楽しめます。数十いや100時間は楽しめますね。

正直、邦題がB級映画のそれだったので、作品テーマも合わせてワクワクが止まらなかったです。完全に期待に答えてくれるようにサンドワームが出たりフォールアウトが発生したりこれだよこれ感はかなりのものでした。

不満点を挙げると文字が驚くほど小さかったり、メインストーリーが簡素だったり、PS4では各行動時にややカクつくというものがあります。しかし、シミュレーションものがあまり得意ではない私でも、気づけばアレをしたいコレをしたいと時間がいつの間にか無くなっていくぐらいにはハマれました。

戦闘部分が簡素すぎるというレビューを見かけましたが、正直自分はそこは求めておらず、ボードゲーム的に見ていたので気になりませんでしたね。

PS4のトロフィー取得率を見ると驚くほど高いこともこのゲームの敷居の低さとハマりやすさを物語っていると思います。

操作難易度的にもそれほど難しくなく、それでいて色々な要素が詰め込まれているのでシミュレーションゲームの入門にも最適です。

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