「JSTQB Foundation Level」の取得難易度と勉強方法、取る価値について

2018年4月28日

せっかく合格したので記事にします。

勉強嫌いな私でも受かった方法です。

基本的に全く知識がない方向けです。

JSTQB公式

JSTQBを受ける意義、有用性について

有用か有用でないかと言われると、間違いなく有用です

JSTQBはソフトウェアテスト唯一の資格です。

勉強することでその業界における統一の言葉が分かるようになります。

また、ソフトウェアテスト業界では専門家は高い確率で保有しており、大手企業では社員にまとめて取らせたり勉強会を行うところも多々あります。

さらに、国際資格でもあるので世界で通用します。

日本での運営委員会にはソニーや日本IBM、電気通信大学などの有名企業や大学も多数参加しており、その有用性が窺えますね。

また、テスターではない開発者にも有用です。

開発者はユーザーの目線を持つことが重要ですよね。

ユーザーの目線に立つことで、使いにくい機能や、見えなかった要望などが見えるようになります。

同じように、テスター目線に立つことで、バグりやすい部分やセキュリティ的に甘い部分などが見えてくるようになります。

開発者ならば、境界値分析やホワイトボックス・ブラックボックステストぐらいは知っているはずで、それらの重要性は分かりますよね。

JSTQBを学ぶうえで、それらのより深い知識を体系的に学ぶことができるのです。

JSTQBの合格率と取得難易度、勉強時間

大雑把に主観で言うと、はっきり言って高くはありません。

4択の全40問を60分の試験で、合格率は50~70%と、ITパスポートと同程度の難易度と言えるでしょう。

一日1~2時間の勉強、休日に3~4時間の勉強を1ヵ月程度続ければ取ることができます。

ただ、後述しますが、日本での歴史が浅いせいか問題が少々甘いというかいやらしい部分があります。

また、上記の勉強時間は「合格ラインを満たすために必要な勉強時間」であり、「満点を取れる勉強時間」ではありません。

また、この手の資格の場合、事前知識によって難易度が変わることはよくあります。

例えば、PCの基礎知識はあるか、大学などで情報系について学んだことがあるか等です。

JSTQBに関しては、この手の知識が無くともさほど難易度は変わらないでしょう。

とはいえ、一部専門的な用語や問題があるのも事実です。

少し有利になる程度ですが、一週間程度は勉強時間が減ると思います。

このへんについても後述します。

JSTQBに受かるための勉強法

オススメの勉強法は、シラバス or 参考書をさっと一周流し読み → 問題集をひたすら解いて、分からなければシラバス or 参考書を読むのループです。

そのさい、私が利用したものは以下の二つです。

  1. JSTQBの参考書
  2. JSTQBの問題集アプリ

オススメのJSTQBの参考書

身もふたもありませんが、公式からDLできるシラバス丸暗記が最善になります。

仮に完全に丸暗記ができれば8割は取れるはずです。

※残り2割は後述します。

とはいえ、専門用語を解説している専門用語が分からないという問題が発生します。

また翻訳が甘い部分もぽつぽつ見られます。

そこでオススメは公式公認の参考書を読むことです。

私が実際に使用したのは以下のものになります。

「ソフトウェアテスト教科書 JSTQB Foundation 第3版」

めちゃくちゃ読みやすく、読み物としても非常に面白いです。

シラバスのお堅い文章を柔らかく丁寧に分かりやすく翻訳し、用語一つ一つにとても丁寧な解説をいれてくれています。

問題集もついてくるので、購入した方はぜひ全て解いてください。

少々お値段は張りますが、シラバスが理解しづらいと感じる方は買うべきです。

逆に言えば、シラバスを理解できるなら必要ありません。

オススメのJSTQBの勉強アプリ

次にオススメなのが「テス友」です。

Android・iOSの両方で出ているので、検索して一番上に出てくるやつをインストールしましょう。

こちらに関しては問答無用でインストールしてください。

完全無料で全範囲の問題集を解くことができ、自分の弱点範囲の集計や、問題の範囲に合致するシラバスへのリンク等、充実の機能が満載です。

ただ、極一部ですが問題に解答ミスがあります。

常にアップデートされ修正されていますが、注意してください。

具体的にはその問題でググると似たような指摘が出てくるはずです。

JSTQB試験(FL)完全攻略 テスト技術者の友

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JSTQBの残り2割の問題を解くには

残り2割とはずばり、実際にテストしたり、プログラムを紐解き答えを導き出す問題です。

合格ラインが公表されておらず、正答必須問題の有無も分からないため、解けるようにはしておきましょう。

問題自体は非常に簡単で、JSTQBに出てくるテスト技法の実際のやり方を知っていれば誰でも解けます。

例題などを探して一問で良いので解いておきましょう。

出題されるものとしては、同値・境界値分析やディシジョンテーブルテストなどがあります。

もう一つのプログラム問題はソースを読んで、出力内容からテストを考える問題です。

難しく書きましたが実際は『出力される答えが2通りなので、テストカバレッジ(テストの網羅率)は最少条件で100%を満たす場合は「2通り」である』程度のものです。

まったくプログラムの経験が無いという方は、「JavaScript」か「C」の「変数」「if文」「for文」辺りの意味が分かれば問題ありません。

具体的には以下のようなソースが読めれば問題ありません。

※Rubyで記述

a = 10
b = 20

if(a >= 10){
print("第一条件")
}else{
print("第二条件")
}

勉強する際の注意点

当たり前と言えば当たり前すぎるほどに当たり前なんですが、答えを丸暗記するのは避けてください

特にテス友などのアプリはさくさく解けるので、問題文を少し見て、このパターンはX番のYだなという覚え方をしてしまいがちです。

実際のテストは範囲こそ同じですが、過去問等と全く同じ解答の問題は一つも出ません。

体感ですが、全く見たことが無い問題でも初見で7割取れれば合格できます。

これで終わりです。

是非、興味があれば頑張ってみてください!

-コラム