
こんにちは。マスティ(@masty_cafe)です。
『電撃PlayStation』の定期刊行が終了してしまいましたね。25年も続いたそうです。凄いですよね。まったく想像ができないほど長い長い歴史です。(参考:『電撃PlayStation』からのお知らせ)
1つの時代の節目を感じます。
この機会に、私がゲーム雑誌に感じていた魅力について残しておこうと思います。
Contents
ゲーム雑誌はゲームを買えない者の味方だった
なんだかんだ。一番見ていたものは、ゲームのカタログでした。
今でこそ、気になったゲームはとりあえず積むぐらいには金銭的余裕がありますが、今より10年20年前は子どもでしたし、そんな余裕はありませんでした。
当時はニコニコ動画やYoutubeと言った動画配信サービスはありませんし、もちろんゲーム実況もありません。
ではどうしていたのかと言うと、ゲーム雑誌をひたすら眺めていたんです。
それはもうひたすら。ファミ通なんか一度購入すれば、ボロボロになるまで毎日毎日見てました。
それも複数ページに跨るような特定ゲームの特集ページではなくて、これから発売されるゲームが1ページにいくつも大量に載っているカタログページがお気に入りでした。
あの細かく小さな枠の中に、ゲームの魅力を伝える文章や画像がぎゅっと押し込められていて、1つ1つが輝きを放っていたのです。
そこには「ゴエモン 新世代襲名! 」や「悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架」などの有名タイトルもあったことを覚えています。
これらの濃厚な記憶は、今のゲーム好きな私を形作る大きな要因となっています。
ガバスで酒は買えぬが読者投稿コーナーは面白い
雑誌と言えば読者投稿コーナーですよね。
当然ゲーム雑誌にもそれはある訳で、ゲーム雑誌の読者投稿コーナーはとりわけ印象深いものが多かった気がします。
例えば、特に有名なのは「ファミ通」のガバスでしょう。
ファミ通を買うとガバスという通貨が印刷されたページがついてきて、それを切り抜いて集めるとゲーム機などと交換してもらえるのです。1ガバス=1~2円程度の価値で、なんとペリカより高い……!
そしてこのガバスは、読者投稿コーナーで採用されると追加で大量に貰えるのです。
なのでみんなこぞって4コマや大喜利に参加したものです。もちろん私も投稿しましたが、残念ながら採用されたことはありません。
他にも「電撃PlayStation」の「PSの奴隷」はその投稿イラストの密度がすさまじく、のちに一線で活躍するクリエイター達も投稿していた有名なコーナーです。
また、任天堂のニンドリこと「ニンテンドードリーム」は、どうぶつの森などのゲームタイトル別イラストコンテストや読者質問コーナーなど、読者投稿によって構成される企画が盛りだくさんで、珍しい構成のゲーム雑誌でした。
ファミ通はどこか退廃的で不道徳な魅力があり、電撃PlayStationはクリエイティブな勢いに溢れ、ニンテンドードリームは1つのコミュニティのような温かさがありました。
このように、読者投稿ページは単なるイラスト投稿コーナーではなく、雑誌ごとに特色があり、独特の世界観を形成することに一役買っていたのです。
必死に探した最新情報に一喜一憂
発売が待ち遠しくてたまらないゲーム達。
そんなゲームの最新情報を仕入れていたのもまたゲーム雑誌です。
対抗馬にはコロコロやジャンプなどありましたが、そこはやはり本職の雑誌。コロコロは強かったですが、ジャンプ程度には負けません。常に新鮮な情報を仕入れてきます。
欲しいゲームの情報を1行でも、新しい画像を1枚でも、見たくて見たくて血眼になって隅々まで誌面を眺めるのです。新しい情報が見つかれば、それをネタに何度も繰り返し想像し、次の情報解禁まで待ち焦がれます。
見つからなければ落胆しつつも、すぐさま違うゲーム雑誌で特集が組まれてないか調べるのです。
そんな一喜一憂を楽しむこともできたのがゲーム雑誌でした。
電撃の旅団に入りたい人生だった。ゲーム雑誌における漫画の魅力
ゲーム雑誌と言えば漫画などの独自コーナーです。
レポート漫画では柴田亜美さんの退廃的なシュールギャグが絶妙な「ドキばぐ」や、軽快な雰囲気でありながら中身はコアなみずしな孝之さんの「いい電子」が好きでした。
ちなみに「いい電子」で好きな回はPDAのボタンをホームセンターで買ってきた木のボタンかなんかを削って手作りした回です。これがきっかけで小型端末にハマることになります。
また、漫画と言えば、ファミ通で連載されていた近藤るるるさんの「天からトルテ!」や「たかまれ!タカマル」は有名ではないでしょうか。かわいらしい絵柄でありながら、シリアスかつ本格的なストーリーで、かなり続きが気になる作品でしたね。
あと、漫画とは少し違うのですが、やはり外せないのが「電撃の旅団」でしょう。もとは「電撃PlayStation」におけるFF11攻略班なのですが、これがまた面白いのです。
彼らの活動は4コマ漫画などコミカライズもされ、会社に泊まり込んで本気で楽しんでゲームをする姿勢から、ゲーマーから絶大な人気がありました。
私も彼らを見て、なんという楽しそうな職場だろう。なんと楽しそうにゲームをするんだろう。彼らのように彼らと共にネットゲームがしたい。一緒に働きたい。そう本気で思うほど彼らが大好きでした。
もちろん、現実はそんなに甘くないんでしょうけれども、とてもゲームを愛しているように見えて、それが本当に面白く楽しかったのです。
売れなくなっても売れて欲しい
今はWebメディアが発達したこともあり、ゲーム雑誌を買う機会もぐんと減ってしまいました。
購入するタイミングは、気になっているゲームの独占インタビューなど、大きな目玉があるときに限ります。
そんなゲーム雑誌の面白さは無数にあり、私がここで語ったものはほんの1側面に過ぎません。ゲーム雑誌も「ゲーメスト」や「ゲーマガ」など有名なものが数々あります。人の数だけ、雑誌の数だけ魅力があるのです。
最後に無責任ではありますが、形を変えてでもゲーム雑誌という媒体は残ってほしいなと切に願います。