『Bloodstained: Ritual of the Night』感想レビュー。これ、これがやりたかったんだよ。これが悪魔城だ【評価】

2019年11月8日

Bloodstainedのタイトル画面

こんにちは、マスティ(@masty_cafe)です。

ついに家庭用(PS4・Switch)でも発売されましたね。

そんな『Bloodstained』を筆者も最近プレイして「これがやりたかったんだよなぁ」と感慨深かったです。

これぞまさに、現代に蘇ったキャッスルヴァニアと言えます。

本作は名作悪魔城ドラキュラシリーズの精神的続編!

Bloodstainedの舞台は18世紀末のイギリス

舞台は「産業革命によって錬金術師たちが立場を追われた18世紀のイギリス」。この時点でワクワクが止まらない

本作『Bloodstained』は、ジャンル的にはいわゆる「メトロイドヴァニア」ですね。

つまり、2Dマップを縦横無尽に駆けまわり、新たな武器や技を集め、いける範囲を広げて探索していく2Dアクションゲームです。

また、本作は「悪魔城ドラキュラシリーズ」を産みだしたIGA(五十嵐孝司)氏がコナミを退社後、ファンに支援金を募り5億6000万をかけて作り出したゲームなのです。

ゆえにメトロイドヴァニアの元祖の1つたる「悪魔城ドラキュラ」の精神的続編にして、誰もが前知識の必要もなく楽しめる完全新作になっています。

ちなみにコナミを退社した理由は、コナミではもう2Dアクションゲームを作らせてもらえないため、自らの手で再び2Dアクションゲームを作るためなんだそうですよ。

実に熱いですよね( ˘ω˘)

武器・スキルがめちゃくちゃ豊富

Bloodstainedの装備画面

画像では銃を装備している。弾も複数の種類が用意されており、弾数が無限のものもある

本作では武器もスキルも敵がドロップし、店で購入したり、アイテム合成で入手することも可能です。

また、スキルはシャードと言われ、なんと全ての敵がなんらかのシャードをドロップするという気合の入りっぷり。

武器種も様々で、多彩なモーションが楽しめるほか、属性武器やお遊び武器など多種多様に存在し、ガンガン武器を持ちかえていけるので見た目的にも飽きずに進めることができます。

シャードも全ての敵がドロップする性質上さまざまなものがあり、飛び道具・ステータス上昇・分身・変身・使い魔etcとなかなかユニークなものが多く楽しませてくくれます( ˘ω˘)

Bloodstainedのコレクション画面。豊富な種類がある

コレクション要素は豊富に用意されており、シャードに至っては強化もあるのでたまらない人にはたまらないだろう

こういった、敵を倒して素材やレアな武器やスキルを収集する楽しさって、近年ではなかなか珍しいんですよね。

昔はこういうゲームは多かったのですが、最近ではあまり時間をかけてレアアイテムを手に入れるといったことが受け入れられていない風潮にあるので、筆者としては久々にハクスラしてるなーって気分になりました( ^ω^ )

アクションはオーソドックスながらも爽快感上々

Bloodstainedの攻撃モーション

ぬるぬる動いて気持ちがいい。画像はライトセイバー的な武器

アクションはなかなか気持ちいいですね。

2Dアクションにおける基本は全て押さえているという感じで、いわゆる悪魔城ドラキュラそのものです。

あえて過去作と比較するなら月下ではなく、蒼月に近いシステムと操作感になっています。

移動速度は気になりませんし、アクションも2段ジャンプやダッシュ等、どんどん解放されていって思い通りに操作できるようになっているので気持ちよくプレイできます。

雑魚敵も固すぎたり強すぎることもなく、ガシガシザシュザシュ倒していけるので爽快ですヽ( ˘ω˘)ノ

Bloodstainedのシャード

画面内の敵をロックオンして放つ電撃。非常に強力で爽快

シャードに使うMPも回復ポイントだらけですし、画面移動でその回復ポイントも復活するのでボス戦以外はほぼ無限に撃てるので、制限されることなく様々なスキルを堪能することができます。

初心者救済的な武器とシャードが比較的序盤に手に入り、そこそこ強力な回復アイテムも作成できるので、一部のボスを除いてゴリ押しも可能となっています。

ラスボスもちょっとしたチート武器を作成できるので、難しければそれを用いることで何とかなるのは良いですね。

Bloodstainedの最初のボス

ボス戦はさまざまなシチュエーションで行われる

各所で現れるボスはなかなか個性があって良い感じに盛り上がります。

一部「なんだこいつ!?」みたいな強さのボスも居ますが、それらもそれなりに強い武器を用意して戦えるので、アクションが苦手な人でもなんとかなるでしょう。

音楽は悪魔城ドラキュラシリーズの山根ミチルさん

Bloodstainedの妖精歌

幻想的な曲の数々を是非とも聴いてほしい

さすがに悪魔城ドラキュラの音楽は使えませんが、なんと音楽は同シリーズの山根ミチルさんが担当しています!

悪魔城ドラキュラのテイストを残しつつも全く新しく、完全新作のゲームとして相応しいものになっているのは流石ですね。

BGMは全体的に豪華なのですが、同時に古いゲーム、スーファミぐらいのテイストを感じさせます。

城のBGMは迫力と感動が凄まじく、鳥肌が立ってしまいました( ˘ω˘)

また、地下水道ステージの曲が個人的に好きで、そのメロディは儚さを心に訴えかけてくるような不安を駆り立てさせれると同時に、どこか落ち着かさせられるアンビバレンスなものになっています。

既存の曲で言うならドンキーコングのたるたるトゲめいろを彷彿とさせますね。

本当に素晴らしいので、ぜひともご自身の耳と目で体験してみてほしいです。

君、写真と違くない? 主人公の女の子は元気ハツラツ90年代

Bloodstainedのミリアムは結構おてんば

キャラクター達は個性がハッキリしていて気持ちが良い

このゲームの主人公であるミリアムは、悪魔の結晶たるシャードを埋め込まれ10年間寝たきりになっていました。

設定資料でも儚げな表情をしており、壮絶な過去を持っているし、おしとやかで静かな性格の女性なんだろうと各所で想像されていたのですが……。

ところがどっこい、めちゃくちゃ元気ハツラツで、ハキハキ喋りながら悪魔を蹴り倒す女の子でした。

君本当に10年間寝てたの? っていうか写真(設定画)と違くない?

また、頭に角らしきものが見えることから、シャードを埋め込まれたことが原因でそうなったのかなと思われていたんですが……。

お気に入りのアクセサリーらしく普通に取れました

なんなん?

そんな元気ハツラツなミリアム、相棒的存在で臆病な錬金術師のヨハネス、ミリアムと同じくシャードを埋め込まれた宿敵ジーベル、謎の侍斬月などなど、個性的なキャラクター達が続々登場します。

Bloodstainedの魅力的なキャラクター達

名物ぶっころしておくれおばさん。ぶっころしておくれ!

彼らの会話はどことなく90年代あるいは2000年代初期テイストのアニメのようで、懐かしい気持ちにさせてくれます( ˘ω˘)

オーソドックスすぎることが長所であり短所でもある

Bloodstainedのマップ

マップは縦横無尽にめちゃくちゃ広い。もちろんワープもあるので安心

今作は悪魔城ではないので、城以外にも様々なステージに行くことができます。

なのでずっと城ということはなく、砂漠や地下水道など色々行けて飽きることなく楽しめるのですが、オーソドックスすぎるゆえに後半に差しかかる辺りでややダレるところがあります。

私がぶっ通しでやっていたせいもあるかもしれませんが、わりと後半になるまで覚えないアクションなどもあるので、そこを習得するまでがちょっと長く感じちゃいましたね。

また、本作のスキルに当たるシャードは、種類こそとても多いのですが、敵を召喚してぶつける系が多かったり、ちょっと手抜きに見えてしまう部分が目立ったかなと感じます。

もちろん、そこを差し引いてもボリューミィなことには変わりはありません。

また、一部ボスの攻撃が3Dゆえかちょっと避け方がよく分からないものがありましたね。

まぁそういうのも極一部で、むしろボスは救済武器を使うだけではキツくなる場面があったり、バランスが良く出来てるなと思うものが多かったです。

本当に魅力的なボスも多く居たので、彼らに出番やセリフをもうちょっと追加して欲しかったですね。

と、ちょっと気になるところはありますが、全体で見ると些細な問題であり、むしろ短所は長所とも言うべきぐらいには完成度が高い作品です。

まとめ:これがやりたかったのだ

まさに、これだよこれ。これがやりかったんだよ!

という出来のゲームになっています。

良い感じに素敵にオーソドックスで、それでいて全体的に高レベルなできになっているので満足度は非常に高かったです。

メトロイドヴァニアやりてぇなぁって方は是非ともプレイをおすすめしますよ!

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