レゴシリーズの新作『レゴ®スター・ウォーズ/スカイウォーカー・サーガ』を提供頂いたのでレビューしていきます。
ちなみに筆者は、ドラマ版どころか小説版も読み込んでるわりかしガチ勢です。スター・ウォーズどこから見る問題で一日語れます( ^ω^ )
本作は多くのレゴ系ゲームを手掛けるTraveller's Tales社によって開発され、WB Gamesから発売されています。
対応機種:Switch, PS4, PS5, Xbox One, Series X/S, Steam
映画のすべてを網羅したスカイウォーカーの軌跡
OPから鳥肌が凄い。
レゴ系ゲームは、基本的に原作ストーリーを追体験するのが主なコンテンツです。本作もスター・ウォーズの映画を追体験するゲームとなります。
そして、本作はスター・ウォーズの映画全9エピソードすべてを体験することができます。
これは数あるスター・ウォーズ系ゲームでも、類を見ない圧倒的ボリュームなことは言うまでもありません。従来レゴ系ゲームは、基本的に映画1つ分程度の内容でした。前作「レゴ スター・ウォーズ/フォースの覚醒」がエピソード6~7の補完的内容だったことからも、その規模の大きさが分かると思います。
エピソードは、各3部作の始まりとなる1・4・7の好きなものから選ぶことができ、クリアすると次のエピソードが解禁されます。
ちょっと画像が多めというか、見てもらいたい画像が多すぎて絞り込めないんですよね。
ストーリーを進めていくと、長すぎない程度に、しかし、再現度が非常に高いムービーが細かく入ります。
ちなみにサブクエを除いて、ほぼ原作の声優さんによるフルボイスという圧倒的豪華っぷりです。
エピソード4で大きなインパクトを与え、最新の映像で作られたローグ・ワンで、再び視聴者に畏怖と悪への羨望を刻み込んだベイダ―卿の登場シーン。
コミカルなレゴとは思えぬ再現度で思わず唸りました。私も大好きなシーンなので製作側の愛を感じますね。
レゴは映画も含め、シリアスなものでも比較的コメディ色が強めの作品群です。
しかし、今作はコメディ色がいつもより抑えられているように感じましたね。もちろん、レゴ作品特有のコメディシーンも細かく挿入されているのですが、スター・ウォーズという原作を破壊しない程度に抑えられています。あくまでスター・ウォーズという作品を主役に置こうとしているように感じられました。
今までより大きな箱庭で銀河に想いを馳せる
とにかく探索が楽しい。これはスターウォーズ系ゲームでも上位の出来です。
従来のレゴ系ゲームは基本的に一本道で、大きく探索できるエリアは限られていました。
しかし、今作ではほぼすべてのエリアが大きな箱庭になっています。
これがめちゃくちゃ楽しい。
スター・ウォーズという作品には、ナブー・タトゥイーン・ジオノーシス・キャッシーク・ヤヴィン……様々な惑星や土地が登場します。
私は何度かスター・ウォーズ特別展に行っているのですが、多くの場合でスター・ウォーズの様々な惑星達は主役に置かれていました。スターウォーズ・ギャラクシーズというMMOでも、宇宙を自由に移動でき、様々な惑星に行き、自分の家を建ててそこに住むことができることが作品の大きなアビールポイントだったのです。
それだけスター・ウォーズの世界は魅力的で、多くの人々が数多くの惑星に惹かれました。
そんな惑星達も、映画という限られた時間の中では、ほんの少ししかその姿を映し出されません。
ゆえに、スター・ウォーズのファン達は、小説やドラマ版、はたまたアニメシリーズなどを見て、映画では描ききれなかった世界をしゃぶりつくすように味わい尽くしたのです。それらは拡張世界と呼ばれ、多くのファンに広く愛されています。今では「スター・ウォーズ レジェンズ」として正史から外れたところに居ますが、それらがファンに与えた影響は計り知れません。
各箱庭は決して大きいとは言えません。しかし、映画の世界を歩き回れるということはそれだけでファンにとって嬉しいポイントなのは間違いのない事実です。
ストーリー中ではエピソードを再現したミニゲームも楽しめます。思いのほかしっかりした作りなので雰囲気に浸れます。
ポッドレースは単体でゲームも出てましたよね。
もちろん宇宙も移動できます。
スター・ウォーズですからね。絶対に外せないポイントです。
宇宙に関しては正直オマケ程度ですが、ミレニアム・ファルコンを初め、XウイングやVウイング・スターファイターなど100を超える数多くの船に乗ることができます。
また、エリアが大きなことに伴い、各エリアではミッションを受けて強化アイテムを手に入れることができます。ちょっとしたアスレチックや謎解きみたいなものもあるので楽しめますが、基本的にストーリークリア後のフリー探索用です。
マップ数が多いので仕方がないですが、もう少しクエストとマップの関連が見やすくなっていたら嬉しかったですね。
思う存分戦える戦闘システム
戦闘はレゴシリーズとしてはかなりがっつり戦えます。
やられてもその場で復活でき、実質ゲームオーバーがないため、難易度としてはかなり優しめですが、ストーリー上でボス含めて敵が登場するポイントが多く、戦闘し足りないということがないのは嬉しい点です。
ライトセーバーで切りつけるだけでなく、セーバー自体を投げつけたり、ブラスターを弾き返したり、フォースで様々なものを投げつけたり、多彩なコンボアクションなど戦闘方法が充実しています。ブラスターを持ったキャラクターでは狙い撃ちも可能です。
ダース・モール戦を録画しました。
ただ連打するだけでなく回避アクションもあるので、レゴとは思えないめちゃくちゃカッコイイバトルができます。映画というよりクローン・ウォーズのような迫力で戦えるのが嬉しいですね。
これ何か分かります?
ライトセーバー7つの型の1つフォームIII「ソレス」ですよ!
身近な人とどのフォームが好きか話し合ったことないですか? えっ無い?
映画では名称が登場しない裏設定的なものですが、ジェダイのライトセーバーには型が存在します。それは映画でも忠実に再現されています。それが特徴的なこの手の形なのです。
アナキンとの決着が長引いたのも、攻撃特化のアナキンと防御特化のオビ=ワンのフォームが均衡しあったからだと言われています。
私はライトセーバー戦が大好きなので、こういうオタクポイントが再現されると本当に嬉しいんですよね。
物体を動かすフォース・プッシュや、人心を操作するフォース・マインドだって使えます。フォース・マインドは正直オマケ程度ですが、原作再現ゲームならやっぱり必要ですよね。
もちろん、レゴ作品なのでいろんなキャラクターで遊べます。レイラ姫だって使えますし、ダース・モールだってプレイアブルです。
シナリオは好きなだけやり直せるので、みんな大好きジャー・ジャー・ビンクスでダース・モールを倒すことも可能。
配慮されたシステム
会話の吹き出しまでテキストサイズを変更できます!
これは正直めちゃくちゃ嬉しいです。冗談抜きに令和のゲームすべてに搭載すべき機能ですね。
連打する必要があるシーンもボタン押しっぱなしにすることができます。正直本作は手ごわい相手を楽しむようなゲームではないため、ボタン連打の方が燃えるとか面倒とかそういう理由で変更してもいいと思います。ちなみに私は押しっぱなしにしましたが爽快感がありました。
総評
いつものレゴ系ゲームでありながら、シリーズの不満ポイントが大きく解消されていました。
ストーリーはすべて再現されているものの、クリア目的なら1エピソード2時間ほどと短く、細かい点はカットされています。ゆえに原作映画を見たことがない人にオススメできるほどではありません。
しかしながら、充実したフリー探索含め原作ファンに嬉しいポイントは非常に多く、ファンアイテムとしては非常に優秀です。また、おすそ分けプレイはできないものの、2人でプレイできるため、お子さんやパートナーと一緒にプレイするのにも向いている作品です。ここらへんはいつものレゴゲームの良さですね。