どうも、マスティ(@masty_cafe)です!
ハリウッド版ゴジラには苦い思い出がある方が多いのではないでしょうか?
今作は本当にめちゃくちゃ面白かったので、ぜひ見てもらいたく、そのために感想と見どころを紹介します!
基本的に公式あらすじ以上の話はしませんが、多少ネタバレも含まれますのでご注意ください。
ちなみに本作は2014年公開「GODZILLA」の続編となるのですが、本作だけでまったく問題なく楽しめます。
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本作は日本版ゴジラを、ハリウッドの技術力で制作した正当派ゴジラである
本作は間違いなくゴジラです。
日本のゴジラが大好きな人も、ハリウッド映画が好きな人も楽しめる正に正統派ハリウッド版『ゴジラ』でした。
ハリウッド版ゴジラは今作で3作目で、過去2回公開されています。
1作目は悪名高い1998年公開のローランド・エメリッヒ監督の『GODZILLA』です。
ゴジラが大きなエイリアンみたいな扱いをされてしまっていて、ゴジラとはとても呼べないパニック系巨大怪物映画になっていました。
ゴジラという名前が付かなけばそこそこ面白い映画だったと思います。
そして2作目は2014年のギャレン監督による『GODZILLA』です。
こちらは日本版ゴジラをリスペクトしているため、だいぶ良い感じになっているのですが、とにかくゴジラが出なくてフラストレーションが溜まったり、ゴジラが人間に対してあまりにも興味が無さ過ぎて、ゴジラというテーマ的に不自然であったり、そもそも内容がガメラにそっくりだったりと、粗が目立ちました。
そして本作マイケル・ドハティ監督の『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』が2019年に公開されたのです。
スクリーンで観た時、不安は全て消し飛ばされましたね。
前作で評判の悪かったものが全て解消され、なおかつハリウッドらしさを取り入れた完璧なハリウッド版ゴジラに仕上がっていました。
キングギドラ・ラドン・キングコング・モスラ・ゴジラ……歴代怪獣が一堂に会する!
本作において、怪獣達は世界の各地で眠っています。
怪獣達は「タイタン」と言われる地球を管理する神にも似た存在として扱われますが、作中では「怪獣」という呼称で呼ばれることが多いです。
怪獣達の扱いを政府や秘密機関モナークが話し合っているシーンなど、本当に日本の怪獣達が世界規模になったんだなとワクワクしましたね。
次々に世界各地で発見されていく怪獣達……その数は17体!
初め、監視していたモスラが卵から幼虫体で目覚め、そこを狙った環境テロリストのアラン・ジョナ達が怪獣との対話装置「オルカ」を奪い去ります。
そして各地で目覚めていく怪獣達……メキシコ火山島のラドン、髑髏島のコング(キングコング)・ブラジルのベヒモス、ネス湖のリヴァイアサン、富士山のヤマタノオロチ……次から次へと出てくる各国と怪獣達の名前にワクワクと鳥肌が止まりません。
とはいえ、実際に本作でその姿を見られるのは半分ほどで、作中でとくに活躍するのはギドラ・ラドン・モスラ・ゴジラの4体ですが、十二分にワクワクさせられる演出でした。
まさに怪獣大決戦といった迫力ですね。
原作ゴジラの設定を大事にした作り
本作におけるキングギドラは宇宙からやってきた生物であるということが判明します。
そしてゴジラ達を含む地球の怪獣達を使い、地球を作り替えようと目論見ます。
太古よりキングギドラと戦ってきたゴジラは、キングギドラの目覚めを察知し動き出します。
もうここまでで既にゴジラすぎてゴジラですね。ゴジラです。
ゴジラの「放射熱線」やキングギドラの「引力光線」も完璧に再現されています。
キングギドラは当初「モンスターゼロ」と呼ばれているのですが、これも「怪獣大戦争」でキングギドラがX星人に付けられた名称ですね。
たいがい原作無視の魔改造がされるハリウッド版ですが、これほどまでに原作愛溢れた作品は珍しいでしょう。
ここに紹介した以外にも様々な点で原作リスペクトがあり、ファンならずっとニヤけっぱなしになっちゃいます。
ゴジラの鳴き声・ゴジラのテーマ・モスラのテーマ、全てが愛おしい
本作では原作ゴジラの音源が数多く使われています。
例えばそれは有名なゴジラのテーマや「モスラーヤ」でお馴染みのモスラのテーマなどあったりするのですが、良い具合に大迫力の音源でアレンジされており、感動のあまり背筋のぞわぞわがヤバかったです。
ゴジラの鳴き声などそのまんますぎて若干シュールなところもありますが、それもまた様式美で良しですよね。
まさかハリウッド映画で日本の特撮の曲が聴けるとは思いませんでした。
ハリウッドが作る災害としてのゴジラと人。「クローバーフィールド」や「巨影都市」との関連
散々本作は原作をリスぺクトしていると言ってきましたが、同時に本作は確実に「ハリウッド映画」なんです。
本作は大迫力の怪獣同士の対決、最新鋭の戦闘機と怪獣の戦いといった従来の怪獣映画に代表されるド迫力のシーンが数多くあります。
同時に、人間視点によるどうしようもない災害としての怪獣達も多く描かれた作品になっています。
例えば、日本における怪獣映画というと、怪獣からほどよく距離をとった斜め上からの構図のシーンが多く見受けられ、怪獣の全体像が良く見えるようになっています。
対して本作のゴジラは、そういうシーンもあるものの、多くの場合でカメラの視点が人に近い視点になるのです。
つまり、キングギドラの爪先から見上げるように撮られたカットや、有れ吹き飛ぶ瓦礫や砂ぼこり、舞い上がる嵐や海原の中、おぼろげに見えるあまりにも巨大な怪獣の影や、急激に視界を覆いつくす彼らの巨大な爪や尻尾、振り下ろされた腕の後に残る瓦礫の山、どうしようもない絶望と圧倒的な破壊の化身である彼らがリアルな描写されているのです。
これはまさに、世界最高の技術力で人間の在り方を描くハリウッドの映画なのです。
似たような表現を用いたものに映画の「クローバーフィールド」や「巨影都市」というゲームがあります。
両方とも、主人公はあくまで一般人で、カメラも一般人としての視点で描かれ、はっきりと巨大怪獣の姿が描かれません。あくまで無力な一般市民としてどうしようもない恐怖の存在から逃げ惑う姿が描写されます。
本作「キングオブモンスターズ」では、もう少し派手なものとして描かれます。
本作では人間たちは怪獣達とは戦いませんが、その命を賭して怪獣達に接近し、目的を成し遂げようとします。
ゆえに、本作は怪獣達に極限まで近づいた人間を描いた映画でもあるのです。
もちろん、怪獣達がド派手に戦うシーンも数多く存在するのでご安心ください。
ファイアーラドンこと炎の悪魔ラドンやキングギドラがめちゃくちゃカッコいい!
もう本作の怪獣かっこよすぎです!
とにもかくにもスケールがとんでもないんです!
キングギドラがその巨大な翼を広げるシーンがもう本当にカッコよすぎるんですよ。フィギュア買おうかと思いましたマジで。
ラドンもくっそかっこいいんですよ。
炎の悪魔と呼ばれているんですが、彼の翼燃えてるんですよね。
炎を纏っているというより、翼の静かに炭のように燃えているという感じで、舞うとその炭みたいなのが舞うんですが、もうそれが死ぬほどカッコいい。
これ以降は映画を見てほしいので多くは語りませんが、まるで不死鳥の如く舞うラドンの勇士はぜひとも一見の価値ありですよ。
このラドンの元ネタは『ゴジラvsメカゴジラ』のファイヤーラドンですね。
素のラドンではなく、ここを持ってくるあたりが素晴らしいセンスと言わざるを得ません
怪獣の女王モスラがあまりに美しく超かわいい。病んでれみたいなところもいい!
本作には予告編でも出たとおりモスラが出るんですが、美しすぎて息をするのも忘れてしまうので酸素ボンベ必須です。
事前情報でモスラが可愛くなくなったと色々言われてしました。確かにもこもこふわふわしたモスラは居ませんでしたが、美しく可愛い愛すべきモスラはそこに居ます。
モスラファンなら見て損はないとかいうか、ぜひ彼女の美しい晴れ姿を見てやってください。
モスラ大好きなモスラファンの私が見るべきだと断言します。
作中、彼女の攻撃として病んでれが包丁で刺すみたいなシーンがあるのですが、そこがまたシュールで良いんですよ。
良いですよーモスラ。
まとめ。原作ファンもハリウッドファンも是非見よう
全ての人におすすめできる素晴らしい作品です。
ゴジラを知っている人知らない人、ハリウッド映画を見る人見ない人、ゴジラが好きな人、そうでもない人、どんな人でも楽しめる絶妙なさじ加減です。
ここまで日本の特撮をハリウッド映画として昇華させたのは本当に素晴らしいですね。
「シン・ゴジラ」といい本作といい、ゴジラ映画が豊作ですね。